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185話

失うべき面子はすでに失っていた。面子のために展小白が作った美味しい料理を無視するなんて、沈岳はそこまで愚かではない。

白小妖の人格はかなり問題があるが、料理の腕前は確かに文句のつけようがなかった。

「もし彼女があんなに気まぐれじゃなければ、本当に嫁にもらってもいい…ぺっ、ぺっぺっ、沈岳、もうこんな考えは禁止だ。彼女は美しい顔をした蛇のような小人だぞ。今どれだけ優しくしてくれても、それは利用されてるだけだ。危機を乗り越えたら、きっと一蹴されるだけさ」

満足げにお腹を叩きながら小区を出た沈岳は、うつむいて二度「ぺっぺっ」と唾を吐き、手を挙げてタクシーを止めた。

午後一時、大成グループ青山支...