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1182話

沈老の誕生祝いの宴で庄舞剑を目にしてから、庄純はすぐに南下して飄渺郷へ向かい、真相を解明しようとした。

彼女が旅立ってから長い時間が経ったが、今に至るまで何の知らせもない。

天使はあちらの情報を気にかけており、それは沈岳のことを心配する以上だった。

彼女は何の知らせも届かないことを願っていた。

時には、知らせがないことが最良の知らせとなる。

トムが丁寧に尋ねると、天使は微笑んで首を振った。「必要ないわ。あちらの諜報員には潜伏を続けさせて、動向を見守るだけでいいの」

トムは頷き、天使のために趣味の良い内装が施された客室のドアを開けた。

天使はハイヒールを鳴らして部屋に入り、ドアを閉...