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1171話

蘇南音が荊蝉に九尾の狐について尋ねたとき、彼女は既に沈岳の側に潜伏していることに気づいていた。

だが荊蝉は彼女に警告した。知るべきでないことは無理に求めるな、厄介ごとを招くだけだと。

今、荊蝉が話そうとしている二つ目のことは、彼女が最も気にしていることだった。

沈岳が『観星術』に伝わる災いの星「商の大将」だとすれば、四度目の転生で彼を追い詰める九尾の狐は、彼の周りにいる女のうちの誰かに違いない。

この美女は、一体誰なのか?

最初、蘇南音は自分こそが九尾の妖狐ではないかと思っていた。

だが荊蝉は彼女に尾てい骨を触らせ、尾があるかどうか確かめさせた。

あれば、そうだ。

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