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1170話

蒼蝉を飛来観に送り届けた後、蘇南音はすぐに立ち去ろうとした。

だが蒼蝉はそれを許さず、命を救ってくれた恩に報いたいと言い、彼女の運命を占うと言い出した。

蘇南音はすぐに心を動かされ、彼女の話を聞く準備をした。

天機を漏らした後の報いを避けるため、小さな道姑は三年以上開けていなかった本殿の大門を開き、神像に線香を供えた。

本来なら、蒼蝉は線香を供えた後、滔々と語るつもりだった。

しかし……予想外の大きな収穫があった。

どんなに大きな収穫があろうとも、蒼蝉は蘇南音が何も知らずに死ぬことを望まなかった。

この女性が愚かなことをするのを見過ごせば、阿弥陀仏、蒼蝉道長も天罰を...