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1130話

白馬に乗っている者が必ずしも王子様とは限らない、それは唐僧かもしれない。

翼を持つ者が必ずしも天使とは限らない、それは吸血鬼かもしれない。

しかし、慕容嬌顔が沈岳に一対の翼を描き加え、さらにソファの肘掛けに置かれた彼の右手に二人の小さな美女を添えたとき、彼はまさに『観星術』に記された災いの星となった。

その二人の小さな美女は、タバコの箱ほどの大きさで、体には白い薄絹をまとっているだけだが、まるで生きているかのように生き生きとしていた。

彼女たちは恐怖と絶望に満ちた表情を浮かべ、両手を天に向け、足をばたつかせ、必死に叫び、もがいているようだった。

しかし、どれほど抵抗しても、災いの星の手から逃...