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1094話

山間雅晴が刀を構え、沈岳が慕容嬌顔を食い散らかしている時に誰も邪魔をさせないようにしていた時、荊紅命はかつて手を出そうと思った。

だが彼はその考えを思いついた瞬間、すぐに諦めた。

ふと思い出したのだ、沈社長の体質は、どうやら百毒不侵らしいということを。

そうでなければ、昨夜あの小犬を殺した毒薬で、宋ママが昨夜「わが子よ、なんて惨いことに…待っておくれ、一緒に閻魔様とお茶を飲みに行こう…」と遺体を抱いて大泣きしていたはずだ。

それに今や荊紅命は知っている、昨夜小犬を殺した猛毒が、国際的に最新の猛毒「銀色」だということを。

銀色はたった1ミリグラムで象一頭を殺せるほどの威力を持つ。

そ...