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1077話

「一別以来、ご無沙汰しております」という言葉は、沈岳が山荘に到着した時点で、すでに権顕俊に対して言ったものだった。

だが誰が、同じ言葉を一晩で二度言ってはいけないなどと決めたのだろう？

たとえそんな決まりがあったとしても、沈岳は気にするタイプではない。

とにかく彼はそう言った。

そして見事に、お姉さんを熱心に見つめていた権顕俊の注意を引くことに成功した。

幸いなことに、権少が藺香君に向けていた視線には、空想に耽る様子はあれど、不純な意図は微塵もなかった。

さもなければ、沈岳が彼の膝を叩いたこの一撃で、骨折していたかもしれない。

驚いて振り向いた権顕俊は、沈岳が隣に座っていることに気づいた...