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1068話

髑髏の鬼面。

髑髏とは何か、鬼面とは何か、誰もがそれぞれ想像できるだろう。

だが、髑髏と鬼面が一体となり、奇妙な黒チャイナドレスを着た女の顔に現れたらどうだろうか?

雅晴が渾身の力で振り下ろした一刀が空中で一瞬止まったのは、彼女がそのような顔を突然目にしたからだった。

誰であろうと、邪気を纏う山間雅晴ですら、黒い皮一枚だけで覆われた髑髏の顔を見れば、本能的に硬直してしまうものだ。

黒い皮を一枚、髑髏に被せるだけなら、何も恐ろしいことはない。

恐ろしいのは、その髑髏の鬼面が、極めて官能的で魅惑的な肢体に付いていることだ。

特にその顔には、人の魂を吸い込むような目がつい...