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1007話

「寒江独钓図」は宋代の馬遠が創作した山水画である。

この絵は作者が厳格な鉄線描で一枚の平たい小舟を描き、その上には一人の老翁が身を屈めて釣りをしている。舟の傍らには淡い墨で数筆のみで水紋が描かれ、四方は空白でありながらも、見る者に江水の広大さと寒気の迫力を感じさせ、言葉では表現しがたい風情がある。

特にこの絵を十倍に拡大すると、老翁の表情が生き生きとしていることが分かり、千年の時を経てもなお期待と諦めの入り混じった表情を保ち、全神経を集中して江面を見つめ、まるで次の瞬間に何かを釣り上げるかのようである。

この絶世の名画は、もともと我が家の庭園に収蔵されていたものだが、後に国際的な「友人」...