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365話

李二虎はそれを聞いて、たちまち動揺した。

「ちょっと待って……女優の家に本当に媚薬があるっていうの……?」

劉婷は曲麗穎と李二虎に反論する隙も与えず、すぐにキッチンへ向かい、すでに用意していた媚薬を取り出した。

彼女がまさに曲麗穎に渡そうとした瞬間、曲麗穎はバッグからハンカチを取り出した。

そしてそのハンカチを劉婷の鼻に押し当てた。

マネージャーは反応する間もなく、そのまま意識を失ってしまった。

李二虎は完全に呆気にとられた。

「いや……俺の見間違いでなければ、これって睡眠薬だよな?女優の家には媚薬だけじゃなくて睡眠薬まであるのかよ?芸能界に入ったら、あらゆる怪しい薬が揃ってるっていうわけ?」...