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352話

その時が来たら、彼女を待っているのは、メイドとして働くよりも厳しい罰だろう。

四海グループの会長である趙茹は、彼女に言い知れぬ恐怖を感じさせる存在だった。

王燕は李二虎を操ることに自信があった。

少なくとも李二虎を興奮させ、理性を失わせるような行動を取らせることはできるはずだ。

「本当に結構です」

李二虎は手を伸ばし、王燕を押しのけようとした。

しかし彼はベッドにうつ伏せになっていて後ろの人間が見えず、押しのけるどころか、逆に王燕の小ぶりな胸をつかんでしまった。

「きゃっ!」

王燕は悲鳴を上げた。

彼女は李二虎の前では常にボイスチェンジャーを使っていた。首元のリボンに付けたそのボイスチェンジャ...