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178話

彼は何美麗と親しい関係にあるとはいえ、相手の大きな胸をずっと見つめるわけにはいかない。あまりにも失礼なことだ。

彼は再び視力を失ったが、何美麗がそっとブラジャーを直す音が聞こえた。レースのブラジャーが胸元の肌に擦れて、かすかな音を立てている。

李二虎はその音に聞き惚れていた。

どれくらいの時間が経ったのだろう、何美麗が「もういいわ」と言った。

李二虎はようやく目を開けた。

目の前の何美麗は、再び端正で優雅な女性秘書の姿に戻っていた。唯一変わらなかったのは、熟れたリンゴのように赤らんだ彼女の頬だけだった。

「仕事に戻るわ」

何美麗は小さな声でそう言うと、オフィスを出て行った。

李...