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985話

慕容智は欧陽志遠を見るや、身を翻して中へ飛び込んだ。

欧陽志遠も剣光を閃かせ、後を追った。

二人が大陣に足を踏み入れた途端、鈍い音を立てて、封印大陣の裂け目が自然と塞がった。

なんと濃厚な乙木の霊気だ!

欧陽志遠は大陣に入るや否や、波のように押し寄せる乙木の霊気を感じた。

二人は狭い通路を一時間ほど疾走し、突如として目の前の景色が一変、視界が開けた。

無相城の地宮に到着したのだ。

なんと広大な空間!

欧陽志遠の目が輝き、驚きの色を浮かべた。目の前に広がる空間は極めて広大で、穹窿には数百の太陽石が眩しい白光を放ち、地宮全体を白昼のように照らしていた。

地宮内には青みがかった乙木の霊気が漂い、幻の...