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954話

巨大な剣気の嵐が、帝尊妖獣によって放たれた血色の玄光に一撃で裂け目を作られてしまった。

一瞬にして、輝かしい剣の光芒は、かなり暗くなってしまった。

南宫烈は顔を曇らせ、口から素早く法訣を唱え、両手を激しく動かした。天地の至る所から霊気が呼び寄せられ、剣陣へと融合していく。

あの裂け目は、瞬く間に閉じていった。

万丈もの長さを持つ剣の光芒の表面に、異常なほど厚みのある五色の剣光が形成された。

「ふぅ……ふぅ……」この絢爛たる五彩の剣光は、連続して膨張し、剣陣の中へと融合し続け、さらに強大な威圧と道韻を爆発させていた。

その帝尊妖獣は、無限に膨張する剣気を見るや否や、飛び出ていた眼球をぐっと縮め、...