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859話

「シュッ!」その美しい玉手が電光石火のごとく引っ込み、半分の五行霊晶脈を掴み取った。彩色の光が一瞬きらめいた後、痕跡もなく消え去った。

「くすくす、欧陽志遠、いい物をありがとう。先に行くわね。清虚河で会いましょう。私たちが協力してこそ、仙府遺跡の中心に入れるのだから……」見覚えのある声が、通路の奥から聞こえてきた。

胡素晴?

やはりあの狡猾な女だったか!

欧陽志遠は驚愕の表情を浮かべ、神識を広げると、通路の中を高速で遠ざかる一筋の彩色の光が見えた。

あの女は本当に狡猾すぎる。絶対に信用してはならない。

欧陽志遠は神識を引き戻し、冷ややかに鼻を鳴らすと、残りの五行霊晶脈を収めた。

「シ...