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686話

「ちっ!」

少女は小さな顔に驚愕の色を浮かべ、急いで体勢を立て直し、神識を放った。

神識を百里先まで伸ばした少女は、たちまち驚きに目を見開いた。その澄んだ瞳が大きく見開かれる。

まさか?あれは何の戦艦?

少女の神識は巨大な金色の戦艦を捉えた。虚空に浮かぶその艦上には欧陽志遠お兄ちゃんが立ち、天を仰いで大笑いしていた。

欧陽志遠お兄ちゃんだわ!

少女は歓喜に胸を躍らせ、真元を全開にして飛行速度を上げた。

「誰だ?」

欧陽志遠の識海が反応し、強大な修真者の気配が高速で近づいてくるのを感じ取った。

欧陽志遠は反射的に神識を解き放ち、四方八方へと素早く伸ばしていく。

霜児か!

数十里先、欧陽志遠の神...