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640話

「そうすれば、天玄真人が自分に責任を問いに来ても怖くない」

楚霜児が彼に尋ねた。「欧陽志遠お兄さん、氷系の本源珠を見つけたの?」

彼女の功力はまだ完全に回復しておらず、神識では遠くまで見通せなかった。

欧陽志遠はうなずいた。「氷系の本源珠を一つ見つけた。百里先の氷河の上にある」

「シュッ……シュッシュッ……」その時、欧陽志遠は突然、十数名の王家の弟子たちが氷河へ向かって突進するのを目にした。

彼らも氷系の本源珠を発見したのだ。

先に奪われるわけにはいかない。

欧陽志遠は楚霜児を抱き寄せると、躊躇なく飛び立った。

氷系の本源珠は欧陽志遠にとって極めて重要だった。これを手に入れれば、功力が大幅に増...