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612話

李首長は白雪に一瞥をくれると、老羅に目を向けて言った。「老羅、白雪、こうしよう。我々はすぐに京都へ戻り、関連事項を手配して、中央の指導部に報告を行う」

二人は頷いた。

白雪は上着を李首長に手渡した。

「欧陽志遠、国家と上級指導部を代表して、心からの感謝を表したい」李首長は両手を差し出し、欧陽志遠の手をしっかりと握り、誠意に満ちた表情を浮かべた。

欧陽志遠は笑みを浮かべて答えた。「首長、そんなに堅苦しくなさらないでください。私は華夏国の一員です。いつでも国が私を必要とするなら、必ず惜しみなく自分の力を捧げます」

「欧陽志遠、さようなら。あなたと知り合えて嬉しかったわ」白雪は細長い手を差...