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610話

欧陽志遠は躊躇なく真元を凝集させ、神識・神念・心力を集中し、氷系の功法を纏わせながら両手を広げた。二筋の眩い玄光が空間を切り裂き、瞬く間に氷の結晶へと変化した。

「カチカチ…」耳障りな凍結音が連続して響き渡り、巨大な星球戦艦の多次元鋳型は、たちまち分厚い氷の結晶に包まれた。

「導流!」欧陽志遠は即座に大声で叫んだ。

彭教授はすぐに離れた操作員に手振りで合図を送った。操作員がボタンを押すと、溶錬炉の導流路が開き、液状金属が怒涛のように鋳型へ向かって猛烈に流れ込んだ。

「嬢ちゃん、バカ鳥、術を解け!」欧陽志遠が再び大声で命じた。

九幽火龍鳥は長く鳴き声を上げ、桶ほどの太さを持つ烈しい炎と...