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558話

楚霸天という老前輩も彼にあの漆黒の神牌を渡すつもりはなかったのだろう。

欧陽志遠は反射的に天眼透視と神識、神念を放ち、弧を描く光が煌めく石門へと送り込んだ。

瞬く間に、欧陽志遠は銅壁鉄壁のごとく堅固な威圧を感じ取った。それは巍々たる地霊殿の四方を覆い、隙間なく、しっかりと守護していた。

なんと堅固な陣法か!

これは極めて強力な防護陣法だ。

彼の神識も心力も神念も貫通できず、高度に進化した天眼透視でさえ、陣法の血色の障壁しか見えない。血の光が流れ、神々しい光が揺らめくばかりで、地霊殿内の様子は全く窺えなかった。

この防護大陣は非常に古い。

彼は十二級の陣法師でありながら、その等級さ...