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557話

「また忘れちゃった、えへへ」少女は嬉しそうな笑顔を浮かべた。

欧陽志遠は荒れ果てた島を見つめ、「陣法が消えたな」と言った。

楚霜児はすぐに辺りを見回した。島は一面の荒廃で、玄芒が煌めき、血霧が漂い、恐ろしい絞殺の気配はすでに消えていた。彼女は急いで「じゃあ早く地霊殿に行きましょう!」と言った。

欧陽志遠は彼女の小さな手を引き、注意を促した。「霜児、あの二人の老いぼれは地霊殿の近くにいるぞ。警戒を怠るな。だが、向こうが仕掛けてこなければ、こちらから手を出すな。力を温存しておく必要がある」

楚霜児は笑顔で頷いた。「分かってます」

少女は機転が利いた。彼女は欧陽志遠の考えをよく理解していた...