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40話

より恐ろしいのはこれからだ。出っ歯強は自分の能力を見せびらかすために、「シュッ」と一瞬で、誰も何が起きたのか見届ける間もなく、テーブルの上のガラス片を掌に吸い寄せ、拳を握った。

「バリバリバリ……」出っ歯強が軽く力を入れると、掌からガラスの砕ける音が響き、拳を開くと、ガラスの破片が粉々になっていた。

全員が唖然とした。最初は反抗的だったヒョウと趙飛でさえ、この光景を目の当たりにして、この男の実力が自分たちより何段も上であることを認めざるを得なかった。

「ふっ!」趙飛とヒョウが我に返る間もなく、出っ歯強は突然ヒョウに向かって拳を繰り出した。強烈な風切り音とともに、ヒョウは自分の髪が何度か後...