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215話

八重歯の強と東方鶴の顔に信じられない表情が浮かんだ。彼らは再び天罡方印を発動させようとしたが、気付いたことには、彼らが力を込めると、欧陽志遠の手にある金色の光に包まれた数珠から、奇妙な符文が次々と現れ、天罡方印の術法が完全にその符文に封じられ、発動できなくなっていた。

欧陽志遠は立ち上がり、もはや術法を使えなくなった八重歯の強と東方鶴を見て、冷笑した。「俺を殺すんじゃなかったのか?どうした、動かないのか!」

「このガキが、やるじゃないか!修行が足りなかったようだ。今度こそ決着をつける。強、行くぞ!」東方鶴は眉をひそめ、悔しそうな表情で、一瞬で姿を消し逃げようとした。

「逃げるつもりか?」...