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1239話

この犬畜生が持つ法宝の数々、そいつの戦闘力は恐ろしすぎる。

血元は全身から金光を放つ欧陽志遠を見て、魔念を一掃されるやいなや、顔色を変え、慌てて楚邱機に向かって言った。「楚法王、あいつは強すぎる。我々では敵わないかもしれません」

魔王は楚邱機と酒井宏信が魔族の封印を解いた功績を認め、この二人の老人を魔族の法王に封じていた。その地位は魔王の裘千影に次ぐものだった。

この老いぼれは本来なら欧陽志遠の妻と息子を捕らえられたはずだったが、目の前で煮え湯を飲まされたような形になり、この恨みを飲み込めずにいた。

今、欧陽志遠が目の前にいる。老いぼれは誓った。必ずこの犬畜生を殺してやると。

魔王裘...