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1009話

「小舞お姉ちゃん、志遠お兄ちゃんのことをそんな風に言わないで!」南宮蝶は蘇小舞が欧陽志遠を責めることに不満げだった。

欧陽志遠のやつ、一体何の魅力があって、あんなに多くの女の子に好かれるのだろう?

蘇小舞にはさっぱり理解できなかった。欧陽志遠は蘇家の仇敵なのに、自分の命を一度救っただけで、自分でさえ、心の奥底にあった深い恨みが、彼に会った途端に不思議と消えてしまう。

蘇小舞は細い眉を寄せて言った。「馬鹿な子ね、なぜいつも欧陽志遠をかばうの?」

小さな女の子はにこにこ笑いながら答えた。「志遠お兄ちゃんと遊ぶの好きだもん、美味しいものも買ってくれるし、うふふ」

この子ったら、ここに捕らえ...