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1006話

「八十五級の隠蔽大陣?」

金剛仏手の眼に一瞬の驚きと戸惑いが浮かんだ。遠くない虚空に、十数隻の巨大な戦艦が停滞しているのが見えたのだ。

これらの戦艦は高級な隠蔽大陣に覆われ、各艦には人々が所狭しと立ち並び、数十門の玄芒が流れる晶石エネルギー砲が高く掲げられ、十数面の戦旗が風になびいていた。

人馬星河の戦艦か?

金剛仏手の眼が一瞬固まった。突然、風にはためく十数面の戦旗に、天神が戦馬に跨る図案が描かれているのを見つけたのだ。

この陣形を見て、金剛仏手は悟った。人馬星河の者たちがここに伏兵を置き、誰かを待ち伏せしているのだと。

考えるまでもなく、彼らが待ち伏せしているのは他でもない、太陽星河からや...