君のために詩を書く

91話

張大馬鹿が李おじさんに言った。

「だから連れ戻してきたんだ」

「閻魔の鬼面と、あの黒装束の連中は、みんな行っちまったのか？張兄貴が着いた時には？」

「全員消えた。一人も残っちゃいねぇ。くそったれ、もう一度あいつらに出くわしたら、必ず捕まえてやる」

張大馬鹿は歯ぎしりしながら言った。大美貯水池での彼の姿はあまりにも惨めで、まさに尻尾を巻いて逃げ出すような有様だった。

「黄兄貴、あの閻魔の鬼面とこのへたれがどんな関係かは知らねえが、とにかくあの連中が陰からこいつを守ってるのは確かだ！何かしらの繋がりがあるに違いねえ。今はわからなくても構わねえ。だがよ、俺の手下が六人も、こいつのせいで全員死んじまっ...