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75話

李おやじは歯を食いしばり、気を失いそうになっていた。

「今まで誰一人として、俺様に注射攻撃なんてしかけてきたやつはいねぇ。お前みたいなクズが初めてだ!どうだ?気分はいいか?」

黄一霸は嫌味な声色で煙草を挟んだ手で李おやじを指差し、頭を傾げながら、得意げに足を揺らしていた。

傍らの張大傻はとても冷酷で、無表情だった。

黒龍は捉えどころのない得意げな笑みを浮かべ、目玉をきょろきょろと素早く動かし、鼻を鳴らした。

「俺じゃない、黒龍のあの狂人がやったんだ!」

李おやじは真っ赤な目で黄一霸に向かって怒鳴った。

「てめぇの母ちゃんでも食らえ、人的証拠も物的証拠もそろってんのに、まだ俺様を中傷するつもりか...