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72話

黒龍が張大傻に近づいた。

「張大傻、この役立たずをどう始末するかは、俺は関わらない。あいつが黄老大に手を出した以上、お前と黄老大に任せる。生かすか殺すか、全てお前たちの判断だ」

黒龍はこれで自分との関係を切り離そうとしているのだ。李をこうして張大傻に任せれば、たとえ李が殺されても自分には関係ない。黒龍が追及してきても、知らぬ存ぜぬを決め込めるというわけだ。

なんと悪辣な黒龍!

あまりにも陰険で狡猾すぎる!

今回のこの局面で、李はすでに全身が泥沼に沈み、頭だけが水面に出て息をしている状態だった。

死ぬしかない!

李は心の奥底から深い恐怖を感じていた。床は氷のように冷たかったが、李の心は...