君のために詩を書く

69話

李さんがエボラゾンビウイルスなんてものを持っているわけがない。

もし持っていたとしても、李さんは黒龍の体に注射するだろう。

この瞬間、先ほどの慌てふためきと頭の中の空白を経て、李さんはようやく状況を理解し始めていた。

これは陰謀だ！

巨大な陰謀。

黒龍というあの狂人が、李さんを身代わりにしようとしているのだ！

李さんがずっと恐れていたことが、ついに現実となった。

しかも李さんが想像もしなかったのは、こんな方法で彼を陥れ、復讐しようとしていることだった！

最初から、彼は計画を練っていた。ホワードは最初から黒龍の手下で、わざと李さんと一緒に新人のふりをして近づき、そして李さんを陥れる。

これはす...