君のために詩を書く

57話

李さんは階下に向かい、エレベーターに戻って乗り込み、タクシーを拾って適当な格安ホテルに一晩泊まることにした。

翌日、李さんは九龍城カジノの一階で三十分ほど待っていた。

間もなく、案の定、李さんと同じく九龍城カジノで働くことになった新人が三人やってきた。男性二人に女性一人。二人はとても興奮した様子で、浮かれているようだった。まるで人生の新しいページが開かれ、素晴らしい未来がすぐそこまで来ているかのように。

李さんだけが静かに横に座っていた。

春姐は私たち四人を集め、また美辞麗句を並べ立てた。

「九龍城カジノはこれからあなたたちの家よ。うちは人材を大切にしているの。みんな頑張ってね」

「この一...