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55話

「まるで潰れたバレーボールのよう……」

でかい。

一瞬、頭が熱くなり、老李は思わず彼女に答えてしまった。

「じゃあ、仕事終わったら春姐の家でワイン飲みに行くか」

春姐はほぼ即答だった。「老李、本当に言ってるの?姉さんをからかってないでしょうね」

突然の承諾に、春姐も半信半疑といった様子だ。

老李は急いで言った。「本当だよ、春姐。でも誰にも知られちゃダメだ」

老李は声を潜めた。

春姐はOKのジェスチャーをして、老李を見つめながらごくりと唾を飲み込んだ。「最高!老李、私、今日早く上がるわ。十二時に出るから、絶対来てね」

春姐との約束を確認すると、老李は蘇菲菲に電話をかけ、今夜は帰らないと伝えた。親...