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50話

最前列の警備員が刃物を振り上げて老李の首に向かって切りかかってきた瞬間、老李は素早く手を出して相手の手から刀を奪い取り、同時に足を蹴り上げて、その警備員を吹き飛ばした。

「うわあっ!」先頭の警備員は悲鳴を上げ、手から刀が離れ、まるで弓から放たれた矢のように後方へ吹き飛んでいった。

彼の刀はすでに老李の手に落ちていた。後ろにいた警備員たちは次々と突進してきた。

先ほど鉄パイプを持っていた警備員たちも老李を取り囲む集団に加わってきた。

老李は刀を一振り手にし、目には狂気が宿っていた。今は殺すか殺されるかの状況だ。彼は手に持った刀を振るい、人だかりの中へと飛び込んでいった。

「ガシャンガシ...