君のために詩を書く

270話

二人の女子大生が去った後、李おじさんは劉麻子の前に屈み込んだ。

「今どう感じている？」李おじさんはゆっくりと尋ねた。

「殺さないでくれ、李さん、頼むから殺さないでくれ。しばらくしたら、あのディスクを渡すし、お前が知りたい真実も全部話すから……」

また劉麻子がディスクで誘ってくるのを聞いて、李おじさんの心は既に諦めていた。

確かに、彼はあの謎のディスクに非常に興味があったし、中にどんな証拠資料があって黒龍に関わるのか知りたかった。だが今回の一件で、彼は劉麻子の人間性をより深く理解した。

さっきはあと少しで、彼は李おじさんを殺すところだった。

李おじさんは確信していた。彼は本気で口封じのために殺そ...