君のために詩を書く

21話

蘇阿蘭と蘇菲菲はすでに浴室から出ていた。二人はリビングの隅で何かを小声で話している。李おじさんはそれを気にせず、そのまま浴室に入った。浴室に掛けられた菲菲の黒い服を見ながら、想像を膨らませる。

しかし、どれほど妄想しても、そこはまったく反応を示さなかった。

李おじさんが浴室から出てきたとき、蘇阿蘭と蘇菲菲はもう内緒話をしていなかった。

蘇阿蘭が李おじさんに近づき、部屋に引っ張り込んで二人きりで話そうとした。

傍らで蘇菲菲は李おじさんに向かって目配せし、ある仕草をした。どうやら、先ほど蘇阿蘭が彼女の体を調べても、何も見つからなかったようだ。

部屋に入ると、蘇阿蘭は李おじさんを指差して尋ねた。「本...