君のために詩を書く

191話

あの男こそが本当の実力者、ここでの一連の出来事の主役かもしれない。

「わ、わ、私は知りません、今日初めてここに来たんです。親分がここに入って、あなたたちが目を覚ましたかどうか確認しろと…」男は恐怖に満ちた表情で私に言った。

ブスッ！

李さんは無駄口を叩かず、床から短刀を拾い上げ、一突きで男の太ももに突き刺した。男を睨みつけながら尋ねる。「言え、誰が俺をここに連れて来た？」

「あぁぁっ…！」

男は悲鳴を上げた後、口を開いた。「わ、私は本当に知らないんです」

「話すか話さないか？」李さんは太ももに刺さった短刀をゆっくりと回してみせた。男はすぐさま再び悲鳴を上げた。

「ぎゃぁっ…！」

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