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287話

狼の巣穴を出たと思ったら、今度は虎の穴に入ってしまった。

フェイ兄さんに狼のような貪欲さがあるとすれば、趙三斤には虎のような威厳がある。

立ち上がった趙三斤は小蛮の側へ歩み寄り、彼女の腕をひと掴みすると、一方的に言い放った。「俺について来い」

「どこへ?」

小蛮は胸がドキリと鳴り、顔色も暗くなり、思わず一歩後ずさりして抵抗しようとした。

「行けば分かる」趙三斤は小蛮を引っ張ったが、彼女が抵抗しているのを感じ、その少し潤んだ瞳に恐怖の色を見て取ると、目を白黒させて言った。「安心しろ、俺は女に不自由してない。お前みたいな小娘に興味なんてないからな。だから、安全だ」

そう言いながら、趙三斤の視線は小...