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24話

湯蓉蓉はその人影がとても見覚えがあるような気がしたが、すぐには思い出せなかった。

数歩戻って、再び店内を覗くと、ごった返す人だかりの中、さっき入っていった人が誰なのか全く判別できなかった。

蘇蕾も不思議そうに一緒についてきた。「どうしたの、蓉蓉?やっぱりあの服買いに戻るの?」

湯蓉蓉は軽く首を振り、眉をひそめて言った。「ううん、さっき知り合いを見かけたような気がして」

「誰?」

「わからないの。ただ後ろ姿と動きが見覚えがあるような...」

「思い出せないなら気にしないで。先にご飯食べに行こうよ」蘇蕾は活発に湯蓉蓉の腕に手を回し、力強く彼女を引っ張った。

湯蓉蓉はあきらめて、蘇蕾と...