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809話

「それじゃあ、処方箋を持って行くわ」と言い残して、校長先生は立ち去った。

今は緊急事態だが、校長先生もずっとここにいるわけにはいかない。幸い、この午前中は新たな患者が運ばれてくることもなかった。

昼頃になると、張さんは薬を調合し終え、看護師が特別に煎じてくれたものを二人の生徒に飲ませ始めた。

この毒は一朝一夕で解毒できるものではなく、何度か服用する必要がある。

私は今のところ自分にできることもないようだし、風呂場の件もあるので、白先生に「何かあったら呼んでください」と一言伝えて、医務室を後にし、風呂場へと向かった。

道を歩いていると、誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。振り返ってみると、なんと張さんだ...