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754話

「おじさん、さっきほんとに気持ち良かったな。ただ時間が短すぎたよ。もう少し長く殴り続けられたら、あの小僧を半殺しにしてやれたのに」と強くんが僕に言った。

「俺だって王可を半殺しにしたいところだが、どうにもならんだろう。あれだけの人数に守られてちゃな。ちょっとでも油断すれば、捕まっちまう」と僕はゆっくりと答えた。

「おじさん、俺たち今、ちょっと情けないよな」と強くんは僕を見てから口を開いた。

「どうしてそう言う?」

「おじさん、忘れたのか?若い頃のおじさんがどれだけ凄い人物だったか。当時は風を欲しがれば風が吹き、雨を欲しがれば雨が降る。誰もがおじさんを恐れていたじゃないか」と強くんは叫ん...