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529話

「なかなか趣があるじゃないか、品格も三段階上がったように見える」

私の心はそんな外見的なことには向いていなかった。どうやって郑琳に何がしたいのか切り出そうか悩んでいたのだ。

だが郑琳は私を見るなり、ストレートに要求を突きつけてきた。彼女と寝てほしいと言い出し、さらには彼女を満足させれば、秦娇颖の前で余計なことは言わないとまで言い出した。

脅されて、心中では非常に腹が立った。だが今は大事なのはこの女を落ち着かせることだ。それに彼女の提案は、自分にとってもそれほど損な話ではない。だから私は渋々同意した。

「下賤な女はみんなこうだ、自ら進んで体を差し出してくる」

「今日はベッドから起き上が...