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497話

わけがよくわからないけれど、とにかくすぐに警察署に着いた。

高宏発は所長で、警察署でもかなり顔が利くようだ。彼は私を案内して局長の執務室まで連れて行った。局長が直々に彼に会うとは思いもしなかった。

局長は私を見るなり、すぐに前に出てきて熱心に私の手を握り、まずは私に対して感謝の言葉を述べた。

説明を聞いて初めて知ったのだが、以前病院の入り口で私が助けた人物が、なんとこの局長の叔父さんだったのだ。

局長の様子からすると、その叔父さんの身分はさらに並々ならぬものらしい。

心の中で自分の超ラッキーな運命に感嘆しつつも、これは善行が報われたということなのだろうとも思った。

署名確認の後、自分のお金を取...