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1345話

「ふと思いついて、私は言った。「義姉さん、この建物の1階に警備室があるじゃないですか?警備員に聞けば分かるんじゃないでしょうか」私たちの建物は独立した一棟のビルで、敷地内に他の住宅はないが、エントランスには警備室があり、常に二人の警備員が詰めている。

さすがは銀行の自社ビルだ。セキュリティへの配慮は欠かせない。

この警備室があるせいで、私は出入りするたびに盲目のふりをしなければならない。

「暁娟、服を着なさい。一緒に下に行くわよ。金水、あなたも服を着替えなさい。濡れたままじゃだめでしょう。家で待っていて」十分後、義姉は林暁娟を連れて下に降りていった。

私はリビングで二十分ほど待っている...