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1210話

「まったく、この子ったら!」と義姉は呆れた表情で林暁娟をソファーへと引きずり込んだ。

「酔ってなんかないよ、本当に酔ってないから、もっと飲むもん!」ソファーの上で林暁娟は身をよじらせながら、間抜けな笑みを浮かべている。

目が見えない私には何の手助けもできず、ただ傍らに立ち尽くすしかなかった。

「暁娟、見てよ、こんな状態になってまで飲むつもり?」義姉はそう言いながら、トイレへと向かった。

そして、タオルを持って戻ると、林暁娟の顔を拭き始めた。

林暁娟はタオルを払いのけ、「まだ飲むもん、もっと飲むんだから!」「飲んで死ぬつもりなの!」義姉は怒りの表情で言い放った。「見てよ、吐いたものが体...