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698話

林浩は「くくっ」と笑った。胡軍は自分の部下だから、当然自分が紹介したのだ。

だが大宝が自分にお礼をするにしても、なぜこんな贈り物を持ってきたのだろう?二十六味地黄丸といえば、皇帝が使う薬ではないか。

「でも、大宝おじさん、どうしてこんなものを持ってこられたんですか?」林浩はテーブルに置かれたそれを指さした。

于苗は必死に笑いをこらえていた。彼女は玉人村にあれだけ長く滞在していたので、この二十六味地黄丸のことをよく知っていた。

ベッドであれほど逞しい林浩が、こんな薬を必要とするだろうか。

「そうなんだよ、うちの林くんはこんなに元気なんだから、全く必要ないって私も言ったんだ。でも、お前の翠花...