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687話

「あら、あなた?」林浩が振り返ると、なんと程程だった。

「なぜ私じゃいけないの?」程程はにこにこしながら林浩の隣に座った。

程程はやはり長い髪を保っていたが、全身の装いはすっかり変わっていた。下はデニムのショートパンツに運動靴、上は白いTシャツという出で立ちで、この上なく清楚に見えた。

「どこへ行くつもりなの?」林浩は抱いていた秦雪から手を放し、少し好奇心を抱いて尋ねた。心の中では、あの時程程が言っていた、省都での件が片付いたら県の町に林浩を訪ねるという言葉を思い出していた。

「ふふ、もちろんあなたについて行くわよ。あの時から、私はあなたの女になったんだから!」程程は真摯な表情で林浩を見つめた...