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326話

二人は目を閉じ、お互いの優しさを感じていた。林浩の大きな手は遠慮なく張瑶のトップスの裾から中へと滑り込み、張瑶は林浩の意図を理解して、むしろ積極的に彼の手をより深くへと導いていた。林浩から伝わる温もりを全身で感じながら。

張瑶は夢中になったような表情で林浩を見つめた。「林兄、私が欲しい」その言葉は、まるで狂おしい炎のように林浩の全身に火をつけた。

林浩は身を屈めて張瑶の鎖骨に唇を落とし、彼女を抱きしめたまま寝室へ連れていこうとした矢先、ポケットの携帯電話が実に不都合なタイミングで鳴り出した。

林浩が携帯を取り出して見ると、郑詩雨からの着信だった。

「もしもし、詩雨」

「ひどい人ね、あ...