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1196話

男は林浩の言葉を聞いたが、林浩に構う気はなかった。鼻を鳴らすと、むしろ手に力を込めた。

「聞こえなかったのか？その汚い手を離せ。もう一度言うぞ、離さないと手首を切り落とすからな」林浩の声は荒々しくなり、その目には鋭い殺気が閃いた。

男は太った顔立ちで、林浩など眼中になかった。それに林浩に対する嫉妬心もあった。

「てめえはCAと遊べて、俺は駄目だってのか？」男は心の中で思い、手を離そうとはしなかった。

だが、目だけは林浩に向け、ゆっくりと口を開いた。「お前など誰だ？さっきお前が楽しんだんだ、今度は俺が楽しむ番だろうが？」

その言葉を聞いて、林浩の顔に冷笑が浮かんだ。

「頭がおかしいんじ...