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1040話

それならば林浩にとっては更に都合が良くなった。この張さんの胸札を手に入れて、七爺の部屋に忍び込めば、後の計画はもう問題ないだろう。

「あ…」今度は張という男も大いに驚いた。

天哥はあれほど多くの手下を差し向け、病院全体を包囲し、さらには退院できる患者は全て追い出したというのに、林浩はどうやって潜入してきたのか?

「何をするつもりだ、近づくな、これ以上近づいたら人を呼ぶぞ」張は言いながら、小さな看護師を引っ張って自分の前に盾のように立てた。

看護師は林浩が恐ろしい形相で近づいてくるのを見て、全身を震わせていた。だがこの状況では、自分が張さんの盾にされるしかないことを彼女は理解していた。

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