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848話

「武老、そろそろ休んで何か食べた方がいいですよ。昨夜からほとんど何も口にしていませんから」

しばらくして、武老の主治医が歩み寄り、少し呆れた様子で言った。

「わかっているよ、この局面を解いたらすぐに行くから」

武老は上の空で手を振った。口ではそう言いながらも、彼の両目は依然として碁盤から離れなかった。

「武老、この碁は普通の人では解けないでしょうね。相手はさぞかし腕の立つ方なのでしょう」と蘇北辰は笑みを浮かべて言った。

「そうなんだ。古い友人が見舞いに来てね、ふと思い立って碁盤を出して何局か打とうとしたんだが、まさか一局も終わらないうちに解決策が見つからなくなるとはな。ほら、こ...